今日のお仕事20100617.

グループホームの入居者さんと雑談.現在はやっとグループホームにも慣れてきて,日中活動として生活訓練を行おうかという人.少し暮らし向きを再確認.とはいうものの,実際に私自身がその人から直接話を聞くのは初めてだったり.なので予備知識と語りから歴史の穴埋めをしていく.取り敢えず何か目的に沿った紡ぎ出しをするわけではないので,その時知りたい断片から話を膨らまかしていくとりとめのなさ.確か40代後半の人やけど,今までの人生で最良だったのは30代だったとの事.仕事をしっかりやってて,夜勤もあったけど,充実していたと.高校を出て,地元にある会社に就職して,働いて3年ほど経った時に入院.その時は退院して復職し,その後も入退院しつつ仕事を20年以上続ける.入院中にリストラの対象になって解雇.その後から退院がうまくいかなくなったりして,家に居づらくなって,グループホームに入居となったり.
今のやりたいことや夢や希望なんかについて,「ない」というのは,単に思いつかない以上に,今までの喪失というのも大きく影響してるんではないかと思うた.単純にホスピタリズムという言葉で単純化できない,喪失とか絶望なんかからの諦め.
知り合いの教員に人間作業モデルの資料が学校にないか相談.あるかどうかわからないけど、あったら見せてくれる様頼む.
「このまま同じ事を繰り返していっていいのかな」とメンバさん.今までその同じ事を繰り返す事すら出来なかったんやけどな.というのを一緒に確認したら,「この20年間で1年も同じ事を続けられたのは初めて」と本人の口から.
さっさと窯を開きたいけど,あと少しのところでなかなか温度が下がらずガマン状態.生熟成のつを取りたい衝動みたいな.
100℃切ったんで,やっと窯を開いた.
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グループホームでケーブルテレビを各部屋に引くという提示があり,入居者さん割と大騒ぎ.テレビを"自分で"持つという経験を持ってない人の何と多い事でしょうと.とはいえ,テレビを契約するとは言うても,半分はケーブルテレビやし,料金も本当に自分でもつのとは乖離があるしで,ある意味スモールステップ.
今日も今日とて,移行チェックリストを基にメンバさん1名と現況確認.アンド今日は生活史も少し年表ぽく埋めていったり.
支援者として画一的な関わりをしていくと,どうしてもその人が単なる「支援を必要としてる人」の面を以って全体としちゃったりしてないかと,自分の関わり方を含めて俯瞰していかないと,と思うた.そういう自分の行動や振る舞いを幽体離脱みたいに客観視しきる人って,天然で身に着けてたりするんよなぁと.私は無理だからちゃんと意識して.
メンバさんの生活史を追っていく作業を一緒にやっていると,如何に障碍を負ったという事が凄くその人の人生における(悲しい意味での)転換点になったかという事がわかる.