次の日曜日に行う食事介助についての発表の予備練習を.

業務終了後にデイサービスへ移動して,食事会飲み会をしながら行う.以下その時の原稿(生,テキストのみ)


食べる事から楽しく食べるへ 食事介助を気持ちよく
私たちは生きていくために,栄養をとることをしなくてはいけません.
しかし年を重ねるにつれて食べ物の味や匂いを感じる感覚が低下し,飲み込む力も弱くむせることが多くなります.
それでも、その人に合った食事形態で召し上がることにより口内・腸などの機能保持と健康を保つための土台をつくり,病気を予防したり,病気から回復する力をつけることにもなります.
 お年寄りにとって食べることは、大きな楽しみになります.

【チェックポイント】
1.「食事をする」事に対しての意識付けをしていきます
 話しかけ,感覚刺激
  名前を呼ぶ,おしぼりで顔を拭く,氷を頬や口の周りに当てるなどの工夫をします

2.食べやすい姿勢を整えていきます
 椅子とテーブルで食べる
  足をしっかり引いて床を踏む
  身体をやや前傾し,顎を軽く引く(3横指)
  ※実演:頸部伸展,軽度屈曲,過屈曲
※寝て食べる場合
 30度上半身を起こし,頸部屈曲
 ※麻痺がある場合,非麻痺側を下にした軽度側臥位にして,介助は非麻痺側から行います.

3.身体の準備を整えます
 流涎
  唾液量増加,唾液の嚥下困難,口唇での唾液保持困難,心理的要因などなど
  対処
   顎下腺,耳下腺上アイスマッサージ
 口がうまく開かない,閉じない
   口の周りのマッサージ,唇の体操,発音練習

※実演:発音練習,口唇マッサージ

4.実際に食べる時の注意点
食べ物への意識付け
 実際に食べる人がどう捉えているかを同じ目線で見る
メニュー,食材の説明など
周りに注意が向いてしまう時には刺激を減らします(食事時間ずらし,カーテンなど).
  口を開いてもらうには
   Kポイント刺激
   取り込み動作のタイミング
  飲み込みの時には既に次の取り込み動作になっている
飲み込み
   ・嚥下反射促通(喉を下から上へマッサージ)
   ・Kポイント刺激
     口に食物を入れた時にさわる
  ・ムセや咳き込みの状態を観察します
   ・声が変わる(ガラガラ声),食物の残留感
     ⇒誤嚥の可能性
   ・嚥下を促す
     うなずき嚥下,横向き嚥下,頭部回旋嚥下など
※実演:嚥下誘発
   ※脳卒中などで喉の機能がうまくいかない時には,ムセのない誤嚥(不顕性誤嚥)の見られる時がありますので注意します.
  食事時間は30分程度
30分以上になると疲労や誤嚥のリスクが高まります
 
5.食事が終わったら
 口腔ケア
  歯磨き,舌苔ブラシ,オーラルバイト

休息
  30分以上は起きていること.腹部を圧迫しない姿勢にしておきます.
  食べてすぐ寝るときにはギャッジベッドを15度起こしておきます(逆流性誤嚥性肺炎を防ぐ).